電車以外でも、人を向かいにして椅子にかける機会は決して少なくありません。あなたが足を組んだときは大丈夫ですか?スーツがビシッと決まっていても、パンツの裾からすね毛が見えるようではそれだけで「外見」の評価は急落します。スーツスタイルでは、顔と手以外は素肌を出さないこと、またその靴下の色は靴の色とともに目立たないような色であることというルールが存在するのですが、そのようなルールを知らなくても、実際に眼にすればあまり良い印象を抱くものではないとおわかりいただけるでしょう。実は、ヨーロッパでスーツスタイル用に売られている靴下はポーズというひざ下くらいまでをカバーする長さのものが主流です。最近は日本でも販売されるようになりましたが、まだまだ短いものが一般的。たとえひざ下までの長さがなくても、脚を組んだ際にスネがのぞかない長さの靴下を履くことをお薦めします。また靴下の色は靴かスーツに合わせるのがいいでしょう。黒やチャコールグレー、濃紺など、できるだけ濃い色を選んでください。白い靴下はNGです。派手な色や柄ものは避け、無地のものを選んでください。ワンポイントの刺繍の入った靴下も多いですが、なるべく避けたほうが良いでしょう。靴下はスーツスタイルにおいてはあくまで黒子です。ワンポイントであっても目立つ必要はありません。まずは、鏡を前に椅子に腰掛けて脚を組み、ご自身の姿をチエックしてみてください。
知人のように常に新製品に飛びついていても、それを上手に活用していけるのなら、賢い消費者といえるかもしれない。春の柔らかなグレーのスーツに、茶系の口紅、アイシャドーもベージュ、オレンジ系、口紅と同色のマニキュアをそろえるところなど、さすがにおしゃれ好き。マニキュアは上手につけないと、おしゃれがくどくなるから私は敬遠している。化粧品としての形は可愛いのだけどね。シンプルな装いで、アクセサリー代わりにマニキュア、といったつけ方ならいいかもしれない。そんなことを考えながら外国のファッション誌をパラパラ見る。夏の別荘地での日常服、ギンガムチェックのワンピース姿、コットンパンツ、タンクトップにショートパンツ、素足、口紅はナチュラルな色、遠目からはノーメイクに見えるお化粧だ。秋の号では、やはり茶系、パープル系でシック。黒の服にはきれいな赤の口紅、くっきりとした感じのメイク、そして香り。そういう目で見ると、全体の服のイメージとお化粧というものが気にかかる。白いスーツ姿の中年女性の赤い口紅、どうも口紅ばかりが目立つ。年齢的にももう少し落ち着いた色がいいかもしれない。黒いブラウスの人、肌色の口紅が品がなくて顔色が悪く見える。などなどと、しなくてもいい観察をする。何はともあれ、パープル系の口紅から始まる秋、口紅一本で一着の服を買ったような新鮮さ、疎かにはできません。
ロリラード四世は、富裕な友人たちに声をかけ、狩猟やスポーツを楽しむための同好会、「タキシードーパークークラブーアソシエーション」を組織して、敷地内にクラブーハウスやコテージなどの設備をつくった。今でいう、カントリー・クラブである。一八八六年初夏にタキシードーパークは完成し、その年の秋、クラブの発足を兼ねた祝賀パッチが開かれるのだが、その舞踏会で、主催者の息子グリズウォルドーロリラード(イギリス帰り!)が、尾を切り落とした燕尾服型ジャケットを着て現われ、周辺の人々を驚かせ、同時に喝采を浴びた。親しい人々と伸びた尾なしつどいには尾のないジャケットのほうが寛げるというわけで、ラウンジ型に丈が尾服はまたたく間に新しい慣習となる。これがアメリカにおけるタキシードの起源にまつわる神話である。